- アフリカのビジネス環境
アフリカにおける日本企業の動き（2015年4月）
毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。
- アフリカにおける日本企業の進出事例の一覧は、「日本企業のアフリカ進出動向と事例」からご覧ください。
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【電力】国際協力銀行がタンザニア政府向けに発電プロジェクトの機器購入資金1億7,500万ドルを融資（3/30）
国際協力銀行（以下「JBIC」）がタンザニア政府に対し、１億7,500万ドルの融資を行う。今回の融資はJBICとして初のタンザニア政府向け輸出金融案件。
三井住友銀行との協調融資で、協調融資総額は約2億9,200万ドル。三井住友銀行の融資部分に対しては、独立行政法人日本貿易保険による保険が付与される。
今回の融資は、タンザニア電力供給公社が建設を予定しているガス複合火力発電所向けの資金。今回の資金を活用して同公社は、ガス発電所の建設を受注している住友商事を通じて、三菱日立パワーシステムズ株式会社製のガスタービン等の設備・工事一式を購入する。
【港湾】ケニアのモンバサ港の運営業務入札で、豊田通商を含む12社がショートリストされたと現地紙が報道（4/10）
ケニア現地紙によると、モンバサ港の第2コンテナターミナルのうちフェーズ1の運営業務入札で、12社がショートリストされた。今年1月に開示された25年のコンセッション契約締結が見込まれる入札には19の応札があった。最終結果は6月に発表される予定。
ショートリストには、日本の豊田通商のほか、香港のHutchison Ports Investments、ドバイのDP World 、シンガポールのPSA International、中国のMerchants Holdings、オランダのAPM Terminalsが含まれているという。これらの企業は15%のケニア資本と合弁かコンソーシアムを組成することを求められている。
モンバサ港のコンテナターミナル建設は日本政府の援助によって進められており、費用総額280億ケニアシリング(330億円)が計画されている。ターミナル運営の民営化はケニアで初めての取り組みとなる。（＊）
新ターミナルのフェーズ1は20フィートコンテナ換算で45万TEUの取扱能力を持ち、2019年に残る2つのフェーズが完成すると120万TEUまで能力が拡大する予定。
※1ケニアシリング＝1.2円（出所：ブルームバーグ、4/12）
【天然資源】JOGMECがエチオピアで新たな銅鉱化帯を確認（4/13）
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構（JOGMEC）が、英国の探鉱企業アルタウ・リソーシズと共同で実施しているエチオピア北部の探鉱プロジェクトのボーリング調査で、新たな銅鉱化帯を確認したことを発表した。今後は今回捕捉した銅鉱化帯を含めた地質構造の再検討を進めるとともに、この銅鉱化帯の延長部を確認する試錐を計画する予定。
JOGMECは今回の共同探鉱プロジェクトにおいて、2016年3月31日までに探鉱費として250万ドルを負担することで、アルタウ・リソーシズから51%の権益を取得することができる。またその後、JOGMECが3年間で700万米ドルを追加拠出する場合、追加で19％、合計70％の権益を取得することができる。
本プロジェクトは、JOGMECにとってエチオピアにおける初の共同探鉱プロジェクトとなっている。
【水】双日とスペインの水道事業会社Abengoaがガーナの首都アクラでの海水淡水化プラントを始動（4/18）
双日がスペインの水道事業会社Abengoaとともに実施しているガーナの首都アクラにおける海水淡水化プロジェクトで、プラントが稼働を開始した。
本プロジェクトは、日本企業によるアフリカにおける初の海外淡水化事業投資であると同時に、西アフリカで初となる海水淡水化事業。MIGA（多国籍保証機関）の保険も活用したプロジェクトファイナンスで資金調達を行っている。総事業費は1億2,600万ドル。
同プラントは1日60,000立方メートルの飲料水の生産能力を持ち、ガーナ水道公社Ghana Water Companyと25年間の売水契約を結んでいる。
【航空】エチオピア航空が成田便の運航を開始（4/23）
エチオピア航空が、アフリカと日本を結ぶ唯一の路線となる成田空港との定期便の運航を開始した。
同社と同じくスターアライアンス加盟航空会社である全日空との共同運航で、香港経由で週に3回、成田とアディスアベバ間を往復する。羽田への乗り入れについても、現在国土交通省に申請を行っており、発着枠の割り当てを待っている状況にある。
成田発の初便では観光客がほとんどであったが、同社では日本からアフリカへの投資拡大が見込まれているため、将来的にはビジネス客と観光客とで半々の割合になるだろうと見ている。
【食品】豊田通商子会社のCFAOがハイネケンと共同で1,000億CFAフランを投じてビール工場を建設へ（4/23）
豊田通商子会社のCFAOがオランダのビール会社ハイネケンと共同で、コートジボワールにおいて1,000億CFAフラン（190億円）を投じてビール工場を建設すると発表した。
両社は今年3月、コートジボワールにおけるビール工場立ち上げプロジェクトについて協働し、調査を行っていることを明らかにしていた。
ハイネケンによると、工場の稼働開始は1年半後、2016年のクリスマスシーズンに間に合わせることを目指すという。年間生産能力は160万ヘクトリットルの予定。
CFAOとハイネケンはコンゴ共和国において20年間にわたって合弁企業Brascoを運営している。
※1CFAフラン＝0.19円（出所：ブルームバーグ、4/26）
【製造業】ニコンがジンバブエで正規代理店を設定して進出と現地紙が報道（4/24）
ニコンがジンバブエで、現地企業Solid Visions Technologiesを代理店として同国市場に進出したと現地紙が報道した。
Solid Visions Technologiesによると、現在同社で取り扱う売れ筋のカメラは130ドルほどであるが、ニコンのものは100ドルかそれ以下になる見込みであるという。
ニコン販売・マーケティング地域部長Menon氏は、今後6か月以内に現地での組み立て工場の立ち上げも検討しているという。また長期的には、野生動物や結婚式などを含む様々な種類の写真撮影に関する技術を教える「ニコン・スクール」の立ち上げも視野に入れている。
