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アフリカにおける日本企業の動き(2022年3月)

更新日:2022年05月25日

カテゴリ: アフリカの日本企業

(写真は豊田通商がケニアで運営する中古車販売店、ABP撮影)

毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。
バックナンバーはこちらからご覧ください。2012年以降の日本企業のアフリカでの動きのすべてを見ることができます。右上の検索窓から、国名や企業名での検索も可能です。

アフリカにおける日本企業の動きを一覧にまとめた「アフリカビジネスに関わる日本企業リスト(2019年版)」はこちらからご覧ください。

なお、アフリカにおける日本企業に関するニュースは、こちらの週刊アフリカビジネスをお申し込みいただければ、毎週定期的にお手元に配信されます。ご関心のある方はこちらからお問い合わせください。

【南アフリカ、ナイジェリア、リベリア】楽天シンフォニーが南ア通信大手MTNと提携。南アフリカ、ナイジェリア、リベリアで4Gと5GのOpen RANサービスの実証を行うためMoU締結(3/7)

楽天の通信事業関連事業を集約させた事業組織である楽天シンフォニーが、南アフリカ通信大手MTNとMoUを締結した。南アフリカ、ナイジェリア、リベリアで、Rakuten Communications Platform(RCP)を活用した4Gおよび5GのOpen RANサービスのPoC(Proof of Concept、概念実証)を行う。

RCPはクラウドベースのネットワークで、世界各国の通信事業者に向けて提供することで、4Gおよび5G用のインフラとプラットフォームの導入を支援している。MTNとは2022年にPoCを開始し、ネットワーク自動化や日本の楽天モバイルで使用されているオーケストレーション技術等を活用することで、コスト効率の高いネットワークへの転換と次世代ネットワークの導入を検証する。

楽天モバイルは、業界に数々の画期的な技術を導入し、2020年には、世界で初めて完全仮想化クラウドネイティブネットワークを日本で本格的に導入した。2021年には楽天シンフォニーを立ち上げ、グローバル展開を試みている。


【ナイジェリア】三菱UFJのCVCが、アフリカ4カ国で配車アプリドライバー向け自動車融資を提供するMooveに出資。シリーズA2ラウンドで1億500万ドルを調達(3/14)

ナイジェリアで設立され、オランダに本社を置く自動車融資スタートアップMoove Africaが、シリーズA2ラウンドで1億500万ドルを調達した。内訳は、エクイティーが6,500万ドル、デットが4,000万ドルとなる。既存投資家のうち、オーストリアのSpeedinvest、米Left Lane Capital、UAEのthelatest.venturesがリードインベスターを務め、新規投資家としてAfricInvest、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のCVCである三菱UFJイノベーション・パートナーズ、Latitude、Kreos Capital等も投資した。Mooveは2021年8月にシリーズAラウンドで2,300万ドルを調達し、2022年2月には融資で1,000万ドルを調達している。

Mooveは2020年から、配車サービスのドライバー向けに自動車ローンを提供している。Uberとはサブサハラアフリカにおける独占パートナー契約を結んでいる。週単位でレンタル料を払うタイプと、毎週の売上の一定割合を、金利8~13%で12~48カ月に渡って返済し、返済完了時に車両の所有権を得られるタイプのサービスがある。ナイジェリアのラゴスおよびイバダン、ガーナのアクラ、南アフリカのヨハネスブルグおよびケープタウン、ケニアのナイロビの計6都市で事業を展開している。四輪車だけでなく、バイクタクシー、宅配便、物流サービスに使われる二輪車やトラックも融資の対象で、今後は三輪自動車、バス等の追加も予定している。

今回の調達資金は、既存市場での事業拡大に加え、アフリカ以外の国への進出にも使われる。今後6カ月間で、アジア、中東・北アフリカ、欧州の計7カ国に進出を予定している。またMooveは将来的に、供給する車両の60%を電気自動車またはハイブリッド車にすることを目指している。
自動車融資を提供する企業は、アフリカだとAutochekやFlexClub、Planet42がいる。Mooveの今後の進出先である国々ですでに事業を行っている競合としては、東南アジアにはCarro、英国にはDrover、フランスにはVirtuoがいる。


【ケニア】豊田通商がケニア新車購入時の下取りサービスを開始(3/15)

トヨタ自動車などの車両を販売するCFAO Motors Kenya(旧Toyota Kenya)は、新車販売台数の増加を狙い、新車購入時の下取りサービスを開始する。これにより、新車を購入する企業や富裕層の顧客は、所有している車両を手放すことで新車との差分費用のみを払えばよいことになるため、より高いグレードや価格の車種を購入しやすくなる。

ケニアにおいてトヨタ車は、ランドクルーザー、フォーチュナー、Rav 4等の幅広い車種が販売されている。コロナ禍で自動車業界全体が落ち込んだ2020年を経て、同社の2021年の売上は増加したという。

下取りサービスは、中古車販売を行う関連会社AutoMarkと協力して運営する。現在、下取り価格の査定や、製造年、走行距離等の確認に使うチェックリストを作成中だという。関連会社のAutoFastが自動車整備を、Winpartが中古の純正スペアパーツの販売を行う。これらすべての企業は豊田通商の子会社となる。


【チュニジア】東レが買収したチュニジアの自動車用エアバック工場を開設(3/16)

東レのチュニジアの自動車用エアバック工場が開設した。Naasène Chebedda工業団地に所在する、1,800万個の生産能力を持つ工場で、敷地面積は1万8,000平方メートルを超える。投資額は1,050万ユーロで、3,000人を雇用する。


【ケニア】SBIが出資するケニアの小規模農家向けプラットフォームApollo Agricultureにソフトバンク・ビジョン・ファンド2が出資、ApolloはシリーズBラウンドで4,000万ドルを調達(3/21)

ケニアの小規模農家向けプラットフォームApollo Agricultureが、シリーズBラウンドで4,000万ドルを調達した。ソフトバンクグループのCVC、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2がリードインベスターを務め、米Chan Zuckerberg Initiative、ノルウェーYara Growth Ventures、英Endeavor Catalyst、CDCが新規投資した。既存投資家からはAnthemis Exponential Ventures、Flourish Ventures、Leaps by Bayer、SBI、Breyer Capital、TO Ventures Food等が投資した。

Apollo Agricultureは2016年に設立された。アプリを介して、農家に融資、保険、農業インプットの販売、栽培方法のアドバイス等を提供している。融資の与信審査では、農地の衛星画像をAIで分析して信用評価に用いている。保険は、ケニアのインシュアテックPulaを含む提携先企業が提供する。農産物を販売するプラットフォームを持ち、買い手の小売店向けにはPOS決済、在庫管理、卸売業者への注文を集め、掛けでの仕入れを行う機能を提供する。

2021年末の時点で10万人の農家が同社のアプリを利用しており、1,000を超える小売店および5,000人のエージェントと協力している。エージェントは、全国各地で農家や小売店に同社のアプリを勧め、利用者を増やす役割を担っている。
Apollo Agricultureは、2020年にシリーズAラウンドで600万ドルを調達している。また農家への融資の資金として、複数年かけて合計1,600万ドル以上の貸付を受けている。


【モロッコ】住友電工がロシアのウクライナ侵攻を受け、ウクライナのフォルクスワーゲン向けワイヤーハーネス工場の生産をルーマニアとモロッコに移管(3/21)

住友電気工業は、ロシアのウクライナ侵攻を受け、ウクライナで生産しているワイヤーハーネスをルーマニアとモロッコに移管する。投資の一部は顧客で納品先の独フォルクスワーゲンが負担する方向で調整している。ウクライナ工場は2月末から生産を停止している。

2022年内に、百数十億を投資し、ルーマニアとモロッコの工場に生産ラインを増設する。一時的な代替でなく、供給網の見直しに踏み込む。

ウクライナは欧州向けのワイヤーハーネスの主要な生産地で、年間生産量は50万~100万台分とされる。今回の侵攻を受け、自動車メーカーや自動車部品メーカーの供給網の見直しが進む可能性がある。ウクライナを始めとする東欧には、日本企業も含めて自動車部品の工場が集積している。


【ガーナ】日産自動車がガーナでピックアップトラックの生産を開始(3/24)

日産自動車がガーナで自動車の組み立て生産を開始する。Temaに新設した工場で、同社のディーラーであるJapan Motors Trading Company(JMTC)が、アフリカ向けに設計されたピックアップトラック「ナバラ」を生産する。工場は5,000平方キロメートルの広さで、建設に18カ月を要した。

日産自動車は2018年、自動車の国内生産の発展を目指すガーナ政府とMoUを締結した。2020年にはJMTCをガーナでの生産パートナーに指名した。JMTCは約900万ドルを投資し、18カ月かけて工場を建設した。
ナバラは2021年6月、アフリカで最初に南アフリカの同社組立工場で生産を開始した。


【モロッコ】矢崎総業、住友電工など5社が、モロッコに自動車向けワイヤー部品の工場新設・拡張で合意。電気自動車メーカーからの需要増加に対応(3/25)

モロッコ政府は、矢崎総業、住友電気工業を含む自動車部品メーカー5社との間で、8つの投資契約を結んだ。投資額は合計17億モロッコディルハム(200億円)となる。いずれも自動車向けワイヤー部品の工場建設や拡張に関するもので、投資により電気自動車メーカーからの注文の増加に対応する。

矢崎総業は3,800万ドルを投資してタンジェにワイヤーハーネス工場を新設するとともに、4,000万ドルを投資してケニトラとタンジェにある既存工場を拡張する。

住友電気工業は1,500万ドルを投資してカサブランカの工場を拡張する。米Learは2,060万ドルを投資してMeknesに電気ケーブル工場を建設し、2,800万ドルを投資し端子やコネクタを製造する工場を新設する。

独Stahlschmidtjは1,100万ドルを投資しワイヤーハーネスや自動車用ロックシステムを製造する工場を新設する。スイスのTE connectivityは2,080万ドルを投資しコネクタの成形と組み立てを行う工場をタンジェに建設する。

自動車産業はモロッコの主要な輸出産業で、2021年の輸出額は前年比16%増加の86億ドルを記録した。
※1モロッコディルハム=12円(モーニングスター、3/25)


【ケニア、ウガンダ】豊田通商のグループ企業であるアフリカの医薬品卸大手CFAO Healthcareが、東アフリカの大手薬局チェーンGoodlife Pharmaciesの株式約30%を取得(3/29)

豊田通商のグループ企業CFAO Healthcareは、東アフリカの大手薬局チェーンGoodlife Pharmaciesの約30%の株式を、投資会社LeapFrog Investments(LeapFrog)から取得した。

CFAO Healthcareは子会社Eurapharmaを通じて、アフリカ23カ国以上で医薬品の卸売を展開している。今回のGoodlife Pharmaciesの株式取得により、医薬品小売に進出する。同社はモロッコとアルジェリアでは医薬品のライセンス製造も行っている。

Goodlife Pharmaciesは2014年に設立された。ケニアおよびウガンダで計100店舗近くの薬局を運営し、170万人の顧客を抱える東アフリカ最大手の薬局チェーンである。医薬品の販売だけでなく、他社との提携や自社の薬局ネットワークを活用して、ラボでの検査サービスや遠隔医療サービスも提供している。コロナ禍以降、医薬品をオンラインで購入して自宅まで配送してもらえるeコマースも立ち上げた。2017年にLeapFrogから投資を受け、2022年初頭には仏開発金融機関Proparcoから1,200万ドルの融資を得ている。

Goodlife Pharmacies は2025年までに250店舗以上を運営することを目指しており、戦略的なパートナーとしてCFAO Healthcareの投資を受け入れた。今回の取引によりCFAO Healthcareは同社の第2位の株主となる。


【ナイジェリア】双日がナイジェリアでAxxelaの株式25%を取得し、産業向けガス小売事業に進出(3/31)

双日は、ナイジェリアで産業顧客向けにガスを供給しているAxxelaの株式25%を取得し、同国のガス小売事業へ進出する。

Axxelaは、2001年からナイジェリアで創業しており、2016年にアフリカ特化ファンドHelios Investment Partners(Helios)がOando Gas and Powerを買収して改名した。ナイジェリアやトーゴを含めた200社超の産業顧客向けに、1日あたり200万立方メートルのガスを安定的に供給している。

双日はHeliosから株式を取得した。今後はHeliosと連携しながら工業団地事業や発電事業の展開を検討する。


【アフリカ全般】楽天モバイルが出資する人工衛星通信サービスの米AST SpaceMobileが、仏通信会社Orangeと提携し実証実験へ(3/31)

アフリカ17カ国で事業を展開する仏通信会社Orangeが、人工衛星を使ったモバイル通信技術を開発する米AST SpaceMobileと提携した。アフリカでAST SpaceMobileの技術を使った通信サービスの実証試験を行うことが目的となる。

AST SpaceMobileの通信技術は、人工衛星から一般の携帯に直接接続できるのが特徴で、実証では、同社の衛星であるBlue Walker 3を使用し、3G周波数を通じて携帯への直接接続をテストする。成功すれば、Orangeは通信インフラの整備が困難
な地域にも通信サービスを提供することが可能になる。
AST SpaceMobileには、楽天モバイル、アフリカで通信事業を展開する英Vodafone、アフリカで通信塔事業を行う米American Tower等が出資している。

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