アフリカにおける日本企業の動き(2013年12月)

毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。

【水】豊田通商がケニアのモンバサで海水淡水化事業の立ち上げを目指す(12/12)

豊田通商がケニアのモンバサ州政府との間で、同州における海水淡水化・水供給事業の事業化調査に関する覚書を締結した。

今回の事業が実現すれば、同国初の海水淡水化事業となる。ケニアでは電力不足、水の浄化能力不足により、安全な水へのアクセスが不足しているという。

海水淡水化による水供給事業の開始は2017年、給水能力は日量100,000立方メートルになる予定。

【食品】東洋水産と味の素が合弁を設立し、インド、ナイジェリアで即席めん事業を展開(12/19)

東洋水産と味の素が合弁会社を設立し、インドとナイジェリアで即席めん事業を手掛けることが明らかになった。両国とも設備投資は10億円の予定。

味の素が持つ両国での販路と東洋水産の即席めん開発力を活用する。ナイジェリアでは、味の素が資本の51%を東洋水産が49%を保有する。インド、ナイジェリア両国統一のブランドを立ち上げ、ナイジェリアでは2015年度に全土で販売を開始する。発売開始から10年後で5億食を目指す。

ナイジェリアでは、インドネシアの即席めんブランドであるIndomieが1995年から事業を展開し、2010年時点で7割を超える圧倒的な市場シェアを獲得している。一方で市場規模の拡大に伴って新規参入も相次いでいる。日本からも、サンヨー食品がシンガポールを本拠としてナイジェリアで活動している農業商社ですでに即席めん事業も手掛けているOlamと提携して参入することを今年5月に明らかにしている。

【製造業】三菱自動車がケニアに駐在員事務所を立ち上げへ(12/17)

三菱自動車がケニアの首都ナイロビにおいて、情報収集及び現地販売網の活性化を目的として2014年1月から駐在員事務所として業務を開始することを明らかにした。

三菱自動車はアフリカには、1968年に参入。ピックアップトラックやSUVを中心にアフリカ48カ国で販売活動を行っている。

これまで同社のアフリカ事業は、同社のドバイ子会社が所掌していた。近年、市場の拡大に伴う競争激化、それによる市場ニーズの細やかな把握と対応が求められており、今回の駐在員事務所の開設に至った。

【水】JICAがカーポベルデの海水淡水化事業向けに円借款を供与。日本企業の技術を活用へ(12/24)

JICAがカーポベルデ政府との間で152億9,200万円を上限とする円借款貸付契約に調印した。

この資金は、カーポベルデのサンティアゴ島上水システム整備事業向けに活用される。この事業では、海水淡水化施設及び送水施設を建設する。本事業では日本の技術に対するカーポベルデからの評価が高いため、日本企業の技術を活用することを前提とした、本邦技術活用条件適用事業として実施される。

海水淡水化及び送水施設の完成は2019年11月。今回の事業実施により同国の水道普及率が54.6%から95.0%に改善することが見込まれている。

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