アフリカにおける日本企業の動き(2021年4月)

アフリカにおける日本企業の動き(2021年4月)

(写真はエチオピア政府が外資ライセンス提供に続き開始したモバイルマネーサービスのスクリーンショット、ABP撮影)

毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。

【南アフリカ】NTTグループ傘下の南アフリカIT企業Dimension Dataが中東アフリカのアマゾンAWSパートナー企業であるクラウドベンダーAcacia Cloud Solutionsを買収へ(4/1)

NTTグループ傘下の南アフリカのIT企業Dimension Dataが、アマゾンAWSのパートナー企業であるクラウドベンダーAcacia Cloud Solutionsの買収を発表した。

同社は、中東およびアフリカ地域の組織デジタルトランスフォーメーションとハイブリッドクラウドの要件を満たすクラウドサービスとソリューションへの投資を進めている。この買収により同社のAWS機能が拡張され、適切な最適化ツールとスピーディな市場投入を実現する革新的なクラウド管理サービスソリューションの提供が期待されている。

パブリッククラウド、オンプレミスのレガシーシステム、プライベートクラウドが混在して稼働している状況では、顧客や組織のデータはEdgeを含む様々なソースにまたがって存在するため、データの論理的かつ物理的な場所を追跡することが最も重要となる。既存の顧客ベースとその管理サービス機能を組み合わせることで、独自の競争優位性を確保し、中東およびアフリカ地域における主要なAWSパートナーになることを目指す。

【エジプト】エジプトから日本へのオレンジ輸出が開始(4/7)

エジプトから日本へのオレンジの輸出が開始された。エジプトと日本の間の通商交渉は2019年から活発化し、日本からの広範な要求と長い交渉を経て、2020年11月、柑橘類を輸出品目として開始することで合意に至った。今回が初輸出となる。

 エジプトの植物検疫中央管理局は、日本の厳しい検疫を通過し輸出が開始されることは、エジプト産の柑橘類が国際基準を満たす品質であることの証であると語った。

【南アフリカ】トヨタと南ア石油化学大手Sasolが、グリーン水素を用いた燃料電池大型長距離トラック車走行のテストで協力(4/14)

南アフリカの石油化学大手 Sasolは、自社の排出ガス削減のため、燃料電池車によるグリーン水素の利用を促進する。トヨタ自動車が現在日本で開発中の水素を動力源とする大型長距離トラックを、南アフリカの主要道路であるダーバン・ヨハネスブルグ間のN3で走らせ、テストする。

南アフリカで温室効果ガスを最も多く排出している会社の一つであるSasolは、2030年までに事業による排出量を、2017年の排出量から少なくとも10%削減するという目標を掲げている。グリーン水素については、既存事業に用いる他、トヨタ自動車との提携や輸出の可能性も検討している。

トヨタ自動車の南アフリカ法人は、テストの時期や費用は未定であるとした上で、Sasolと合弁を組めば、充電ステーションや燃料といった燃料電池事業にとって重要なインフラへの投資が拡大されるのを助ける可能性があるとしている。同社は、2014年に世界発の水素燃料電池のセダン車Miraiを発表している。

【ナイジェリア】ナイジェリアで分散型電力事業者など向けに運用効率を向上しサービスを最適化するIoTソフトウエアを提供する米SHYFT Power Solutionsが、ソフトバンクビジョンファンドなどからシードラウンドで310万ドルを調達(4/14)

新興市場で分散型エネルギーリソースのパフォーマンスと運用効率を最適化するIoTとソフトウェアを構築する米SHYFT Power Solutions(SHYFT)が、310万ドルの資金調達を発表した。同社はナイジェリアで事業を行っている。

今回の資金調達は、ソフトバンクビジョンファンドや仏TotalのCarbon Neutrality Venturesがリードし、Lofty Inc、Samurai Ventures、Urban US Venturesなどが参加した。ソフトバンクビジョンファンドの投資は、マイノリティー起業家に助言を提供するEmerge Programを通じた投資となる。今回の投資により、シードラウンドでの調達資金の総額は380万ドルとなった。

SHYFTは、信頼性の低い電力網やエネルギーアクセスに苦しんでいる新興市場で、クリーンで信頼性が高く、手頃なエネルギーソリューションを、提供したり拡大するという課題に取り組んでいる。アルゴリズムを活用して、オフグリッド発電設備やグリッドとの接続を統合的に、または個別にモニタリング、自動化、最適化する。可視化と制御を向上させることにより、顧客の使用電力源や電力使用時間、切り替えタイミングを最適化することができるため、ROIの改善や排出量の削減、ダウンタイムの軽減、運用コストの削減につなげることができる。最大57%の運用コスト削減につながった事例もある。

同社はナイジェリアでの売上を伸ばしており、Daystar Power SolutionsやAspire Power Solutionsといった大手再生エネルギー会社を顧客に持つ。ナイジェリアのほとんどすべての銀行の支店にあたる5,000支店で同社の技術は使われており、信頼できる電力供給を行っている。

同社は今回の資金調達により、システム最適化に用いるデータとアルゴリズムのためのAI機能の開発に重点を置く。

【アフリカ全般】ダイキン工業がアフリカへの本格進出を視野に鳥取大と京都大と連携(4/23)

ダイキン工業は、アフリカへの本格進出を視野に、鳥取大と京都大と連携する。

鳥取大とは、今後10年間の包括連携を結び、同大の乾燥地研究施設などを使って、アジア、アフリカの乾燥地に適した空調技術の開発やコンテナ型植物工場、黄砂由来の健康被害に対するヘルスケア事業の開発などで協業する。連携にあてる年間研究費は1億円で、そのうち3分の1程度を乾燥地研究に費やす。京都大とも4月から提携し、アジア、アフリカの生活や商習慣の研究に取り組んでいる。

ダイキンは、アフリカにおいてエジプトと南アフリカに販売会社を設けている。2020年度のアフリカおよび中近東の売上は、目標は900億円だったが実際は510億円に留まった。このうちアフリカは70億円に過ぎず、同社の空調事業の売上に占める割合は0.3%程度となっている。

【エチオピア】エチオピアの外資への通信ライセンス提供、関心表明を出した11社のうち住友商事も参加する英Vodafoneのコンソーシアムと南アフリカのMTNの2社のみが実際に応札(4/26)

エチオピア政府は、通信民営化に向けて進めている外資への通信ライセンスの入札に関して、南アフリカMTNと英Vodafoneのコンソーシアムの2社・コンソーシアムが応札したと発表した。MTNは子会社MTN International Mauritiusが応札し、Vodafoneのコンソーシアムは、子会社である南アフリカVodacomとケニアのサファリコムおよび英開発金融CDC Groupと住友商事から成る。

技術評価および財務評価が行われた後、結果の発表までは1週間はかからない見通しという。政府は選ばれるのは1社である可能性もあり、入札プロセスを中止する可能性もあるとしている。

人口1億1,000万人を抱えるエチオピアは、通信事業がまだ自由化されていない世界でも数少ない市場であり、関心を集めていた。一方で、ライセンスの取得に伴い通信塔などのインフラ投資が求められている上、モバイルマネーの提供は許可されず、10億ドル以上の提示を求めているとされるなどしたことから、関心表明の提出は11社だったにも関わらず、入札に参加したのは2社のみとなった。仏OrangeやUAEのEtisalatは、ライセンス取得ではなく国営エチオテレコムの株式45%の売却への参加を選んだようだとエチオピア政府は述べている。

経済民営化を進めているエチオピアにとって、今回の通信自由化は大きなステップとなる。

【ケニア】商船三井がアフリカ向け中古農機ECサイトを立ち上げへ(4/27)

商船三井は、唐沢農機サービスと業務提携して、越境ECサイトを活用したアフリカ向け中古農機輸出事業に参入すると発表した。

5月に法人を設立し、7月にサイトを立ち上げる。輸送は商船三井の自動車専用船を用いる。1年目はケニアで100台、10年後にはアフリカで6,000台を販売し、100億円規模の売上を目指す。

同事業は社員提案制度を採択したもの。

アクセスランキング

アフリカビジネスの可能性に戻る