アフリカにおける日本企業の動き(2020年2月)

アフリカにおける日本企業の動き(2020年2月)

(写真: ガーナのカカオ、ABP撮影)

毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。

【ケニア】いすゞ自動車が南アフリカ工場からケニア工場へピックアップトラックD-MAXの組立部品供給を開始(2/4)

いすゞ自動車の南アフリカ子会社Isuzu Motor South Africaは、ケニア工場で組立生産を行うD-MAXピックアップトラックのノックダウン部品の供給を開始した。いすゞ自動車にとって初めてのアフリカ域内供給となる。南アフリカがハブとなってサブサハラアフリカの販売を強化するという同社の戦略にも合致する。

いすゞ自動車はケニアにおける2019年の新車販売台数において44.5%のシェアを獲得している。これまで東アフリカでは、トラックとバスに注力しており、軽商用車は南アフリカから輸入していた。

Isuzu Motor South Africaは、南アフリカで79社、サブサハラアフリカで33社の販売網を持っている。

【アフリカ全般】伊藤忠商事がアフリカでミニグリッド事業を展開する英Winch Energyに出資(2/6)

伊藤忠商事が、ミニグリッド事業をアフリカ、ラテンアメリカ、アジアで展開する英Winch Energyに出資した。出資比率は20%程度と報じられている。

Winch Energyは2015年に創業。太陽光パネル、蓄電池、配電線などを組み合わせたミニグリッドを販売している。ミニグリッドを利用する住民向けにWi-Fiなどの通信網や郵便、冷蔵・冷凍などのサービスを併せて提供することでシナジーを目指す。

【ナイジェリア】ナイジェリアでスズキ車を販売するCFAO Motorsが新車販売における中古車下取りサービスを開始。差額を最大60カ月の月賦払いすることが可能(2/12)

スズキのナイジェリアにおける独占販売代理店であるCFAO Motorsが、新車の購入を容易にする中古車の下取りスキームを発表した。

導入したスキームは、顧客が所有する車両の下取りを行い、購入を希望する新車価格から保有車両の査定価格を差し引いた差額を支払額とするもので、さらに一括払いもしくは最大60カ月の月賦で支払うことができるというもの。査定対象はスズキ車以外でも、どのブランドやモデルでも構わず、もともと中古車として購入した場合も対象となる。

たとえば販売価格600万ナイラ(180万円)のスズキDzireの新車を購入したい場合、所有するトヨタカローラが170万ナイラ(51万円)で査定されれば、差額の430万ナイラ(120万円)を一括払いするか、毎月10万9,000ナイラ(3万2,000円)ずつ60カ月で支払うことが選択できる。

新スキームは消費者の新車購入を促すのが狙い。ナイジェリアで117年間事業を展開してきたCFAOは、アフリカ26カ国でスズキ車を販売している。

※1ナイラ=0.3円(モーニングスター、2/14)

【アンゴラ】リハビリを経て民営化され、政府に押収されていたアンゴラの縫製工場3社が国際入札を通じて再度民営化へ(2/20)

アンゴラにおいて公的資金を用いて建設された繊維工場3社が、国際公開入札を通じて改めて民営化される。3 つの工場は、LuandaのNova Textang II、BenguelaのÁfrica Têxtil、そしてKwanza Norteの Satecで、入札は2020年4月に開始される。

3工場は、国際協力銀行(JBIC)との合意に基づき、Nova Textang IIには2億5,100万ドル、África TêxtilとSatecにはそれぞれ4億2,000万ドル、合計12億ドルが融資され、たとえばNova Textang IIは、2009年から2013年にかけて丸紅の協力により、工場と機器のリハビリテーションが行われた。

3工場は2013年に民営化されたものの、民営化後の稼働率は低く、Nova Textang IIは月間25万メートルの生産能力に対してその5%しか生産できておらず、África Têxtilは10%未満、Satecに至っては0%に留まっていた。政府は2017年に再度国営化することを決め、2019年に民営化のプロセスやコンプライアンスおよび契約内容に問題があったとして押収した。民営化後の所有者は、政府保証による融資を得ていたものの返済を行っておらず、政府が返済を行っていたという。

【セネガル】セネガルが日本企業に向けた経済特区設立を計画(2/21)

セネガル政府は、日本企業に向けた経済特区を近々設立することを計画していると発表した。日本企業によるセネガル投資を促進する。両国は、そのためにセネガルにおける日本企業の事業活動の拡大を促進することで合意した。

政府は、GDPを増やし、投資を促進し、セネガル産の製品やサービスを世界に輸出したいと考えている。

【ガーナ】江崎グリコが2018年に買収した米チョコレートメーカーTCHO Venturesを通じてガーナにカカオ研究所の建設へ(2/27)

江崎グリコは、2018年に買収した米クラフトチョコレートメーカーTCHO Venturesを通じて、ガーナに近代的なカカオフレーバー研究所を建設する。約16万ドルを投資し、6カ月かけて完成する。あわせて農家やカカオ公社Cocobod、カカオのバリューチェーンに関わる人々のための研修施設も設置する。

フレーバーや豆の品質に関する研究が進めば、特徴のある製品づくりが可能となる。TCHO Venturesはカカオ研究所(Cocoa Research Institute of Ghana、CRIG)と2013年から提携している。

【エチオピア】豊田通商がエチオピアで地熱発電建設へ。東芝エネルギーシステムズがタービンと発電機を納入(2/28)

豊田通商はエチオピア電力公社との間で、エチオピアのオロミア州East Shewa地方のAluto Langano地熱地帯に5MWの地熱発電所を建設する契約を締結した。2021年8月に商業運転を開始する予定。

建設資金は国際協力機構(JICA)の無償資金協力から 1,690万ドルが拠出される。東芝エネルギーシステムズが地熱蒸気タービンと発電機を提供し、トルコに本拠を置くエンジニアリング会社Egesim Energy Electro-Mechanic Construction Contractingが建設工事を担当する。

このプロジェクトは、エチオピア政府による、電力不足解消のために地熱発電を開発し、2030年までに総発電設備容量約2.5GWの地熱発電を実現しようとする計画の一環である。

豊田通商による地熱発電プロジェクトは、アフリカではケニアに続いて2カ国目となる。

【南アフリカ】豊田通商やGoogleが、南アを拠点に新興国の公共交通データプラットフォーム事業を展開する英WhereIsMyTransportにシリーズAで750万ドルを投資(2/28)

南アフリカを拠点とする英国のモビリティーテックスタートアップWhereIsMyTransportが、前回ラウンドでもリードインベスターだったメキシコのベンチャーキャピタルLiiL VenturesをリードインベスターとするシリーズAで750万ドルを調達した。投資家には、豊田通商やGoogle、南アフリカNedbank、および前回から引き続き Global Innovation FundとGoodwell Investmentsが含まれる。

WhereIsMyTransportは、新興市場におけるフォーマルおよびインフォーマルな公共交通ネットワークの地図マッピングを行う。独自のアルゴリズムによって交通データを収集、統合し、APIを開発した。新興市場では、人口の最大80%が、個人事業主が運行するミニバスやタクシーなど、インフォーマルな公共交通で移動しており、ニューヨークやロンドンなどの先進市場の通勤者に適したルート検索アプリは、新興市場ではうまく利用できない。同社はすでにアフリカ34都市のマッピングを完了しており、インドや東南アジア、中南米の都市に取りかかっている。現時点で39都市・75万キロメートル以上のルートがマッピングされており、新しい投資はさらなるグローバル展開に活用するという。

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