2026年アフリカ経済予想:回復・成長軌道へ入った市場での日本企業の事業機会
2026年のアフリカ経済はどうなるでしょうか。2025年を総括し、今年の経済とビジネスの見通しと展望をまとめました。日本企業にとってはどういった事業機会が生じるタイミングとなるでしょうか。

(写真は南アフリカで配達を行うバイク。南アフリカでは二輪によるデリバリー産業が拡大している、ABP撮影)
毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。
NTTデータが、中東北アフリカ地域のAWS(Amazon Web Service)プレミアムティアサービスパートナーであるUAEのZero&Oneを買収することで合意した。中東北アフリカ地域でクラウドサービスの提供能力を強化する。本買収は、NTTデータの100%子会社であるシステムインテグレーターDimension Data Middle East(DDME)を通じて行われた。買収金額は開示されていない。
2017年に設立されたZero&Oneは、Generative AIを含む9つのAWSコンピテンシーを保有する。今回の買収によりNTTデータは、中東およびアフリカの顧客向けに、クラウド移行、アプリケーションのモダナイゼーション、クラウドネイティブ開発、データ分析、AIソリューションなどAWSを中心とした包括的なクラウドサービスを提供できるようになる。
エジプトの投資銀行・ノンバンクBeltone Holding (BTFH)の完全子会社であるBeltone Capitalが、アフリカ7カ国で中小零細事業者向け金融を展開する仏Baobab Groupの株式100% を1億9,760万ドルで買収したと発表した。規制当局の承認も完了している。
Baobabは2005年に設立され、セネガル、コートジボワール、マダガスカル、ブルキナファソ、マリ、コンゴ民、ナイジェリアで、中小企業や小規模事業者向けにマイクロファンアンス事業を展開している。デジタルソリューションに重点を置き、2025年第3四半期末で約160万人の顧客と8億4,880万ユーロの融資残高を保有する。融資の約50%はデジタルチャネルを通じて融資判断が行われている。設立以来の20年間で、累計約400万件の融資を提供し、累計融資額は92億ユーロを超える。
今回の買収はBeltone Holdingsにとって初のクロスボーダー取引であり、最大規模の買収となる。今後はBaobabと協力し、アフリカにおける地理的なプレゼンスを拡大し、包括的でテクノロジーを活用した金融ソリューションの開発と拡大を目指す。
テルモの南アフリカのディストリビューターであり、同国の老舗医療機器ディストリビューター Medholdの過半数株式を、南アフリカのプライベートエクイティーSanlam Private Equityが取得した。
1988年設立のMedholdは、整形外科、診断装置、手術装置、集中治療、ロボット支援手術システムなどの分野で、医療機器や関連テクノロジー、ソフトウェアを販売している。販売網は南アフリカのほか、ナミビア、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナに展開する。今回の買収により、Medholdは製品ポートフォリオの拡充、医療提供者へのリーチ拡大、人材育成および社会的責任への取り組み強化を進める。研修プログラム、資格取得研修、公立医療施設への寄付なども実施する。
今回の買収は、Old Mutual Private Equity(OMPE)がMedhold株式持ち分をSanlam Private Equityに売却したことで成立した。OMPEは、2018年にMedholdの株式50%を取得した。OMPEは他にも大型売却を進めており、南アフリカの資産運用会社10X Investmentsの株式売却に続くものとなる。
ケニアで電動バイク事業を営むArc Rideが、国際金融公社(IFC)から、最大500万ドルの出資コミットメントを獲得した。同社が計画するシリーズAラウンドに向けた出資となる。ケニア国内での充電スワッピングステーションの拡大や現地同業者との提携を図る。IFCは長期資本の提供とともに取締役を派遣する方針としている。
Arc Rideは2019年に設立された。電動バイクの購入時にバッテリーは販売せずに貸し出すbattery-as-a-service (BaaS)を採用している。購入者は車両のみを購入し、消耗したバッテリーを同社のスワッピングステーションで満充電のものと交換する。これにより高額な初期費用との差分を日々支払い可能な金額から回収する。交換用キャビネットは、ガソリンスタンド、小規模店舗、倉庫などに設置されている。
同社は2025年初頭に英開発金融BIIから500万ドルの融資、同年9月に仏サスティナブル投資Mirova Internationalから5年で1,000万ドルの融資を受けている。
インドの二輪車メーカーTVS Motor Company(TVSM)が、南アフリカに進出した。同国の販売代理店The Nexus Collectiveを通じて販売する。The Nexus Collective は、ヤマハ発動機の正規代理店であるTuning Forkが支援して立ち上げられた。Tuning Forkは南アフリカの大手自動車ディーラーを抱える財閥Bidvest Groupの子会社である。
TVSMは、信頼性の高い移動手段を求める都市部の通勤者、配送サービス、その他一般的なモビリティーニーズに対して二輪車を提供する。The Nexus Collectiveが在庫管理、ディーラーのオンボーディング、アスターサービス、メンテナンスネットワークの構築、スペアパーツの供給などを行う。
2026年のアフリカ経済はどうなるでしょうか。2025年を総括し、今年の経済とビジネスの見通しと展望をまとめました。日本企業にとってはどういった事業機会が生じるタイミングとなるでしょうか。
先月の「アフリカにおける日本企業の動き」。NTTデータ、双日、三井物産、Sora Technology、Wassha、池森ベンチャーサポート、アクセルスペース、マキタ、ヤマハ発動機、東洋エンジニアリング、日産自動車を取り上げました。
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