アサヒビールがアフリカのビール4強入り。過去最高額の買収額30億ドルでアフリカ進出
アサヒビールがケニアのトップビールメーカーを買収する契約を締結しました。日本企業のアフリカでの買収額として過去最高で、これによりアサヒビールはアフリカのビールシェア4強に躍り出ます。

(写真はアサヒGHDが買収したケニアのEBALの主要ブランドTusker)
毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。
テルモの血液事業子会社米テルモBCT(Terumo Blood and Cell Technologies)が、2019年に設立したケニア事務所をアフリカ本部に格上げした。地域研修センターも開設した。
ケニアの年間血液供給量は約16万4,000単位であり、WHOが人口に応じて推奨する45万単位を大きく下回っている。成分分離能力が限られているため、血小板や血漿だけが必要な場合も全血が使用されることも血液不足の一因となっている。
不足の解消には全血自動化技術による血液処理品質の向上や利用献血量の最適化が必要とされ、ケニアでは同社の全血自動化技術が導入されつつある。研修センターでは、臨床医、検査技師、バイオメディカルエンジニアを対象に、機器の技術操作や品質管理、保守技術の研修を行う。
いすゞ自動車がケニアでSUVのコンプリートノックダウン(CKD)生産を開始した。同社はケニアで長年商用車の生産と販売を行ってきたが、乗用車はこれまで完成車を輸入していた。
これまでケニアで5,387台を販売してきたmu-Xが対象となる。現地生産に切り替えることで、35%の賦課金や物品税などの免除を受けることができるため、値下げが可能となる。タイから完成車として輸入されていたたとえば従来1,200万ケニアシリング(1,400万円)のモデルは、900万ケニアシリング(1,000万円)を切る価格になる見込みだという。
競合となるトヨタ自動車のFortunerは2023年7月にケニアでの組み立て生産を開始して大幅に価格を下げ、1,000万ケニアシリング(1,200万円)で販売されている。ケニアで販売されている他のSUVには、三菱PajeroやトヨタPrado、FordのEverestなどがある。
※1ケニアシリング=1.2円(モーニングスター、12/9)
NTTデータが、ケニアで米SpaceXの衛星通信サービスStarlinkの販売代理店契約を締結した。すでに100件以上の導入を完了したという。今後はアフリカ全土で、銀行、小売、物流、農業、鉱業、救急などのセクターに重点をおいて、6カ月以内に1,000件以上を導入することを目指す。
企業にとって、光ファイバーの断絶や電力の不安定さ、信頼性の低いラストマイルインフラによって生じる通信のダウンタイムコストは高すぎるものとなっている。NTTデータはStarlinkを単独の衛星通信サービスとして提供するのではなく、顧客企業がすでに使用している光ファイバー、無線などのネットワーク構成に組み込み統合したマネージドネットワークサービスとして提供する。安全な冗長性を求める銀行、バックアップを必要とする小売チェーン、遠隔地で使いたい企業と、それぞれにとって最適なソリューションを導入する。
ケニアにStarlinkのハードウエアの在庫を持ち、サービス開始までの時間を短縮している。ハードウエアが故障した場合は48時間以内に交換する。
アサヒグループホールディングスが、英蒸留酒大手Diageoから東アフリカ事業の株式を取得する契約を締結した。Diageo子会社がケニア、タンザニア、ウガンダでビール等を製造販売し、ナイロビ証券取引所に上場するEast African Breweries(EABL)に保有する株式の65%と、別の子会社とEABLとの合弁であるスピリッツを製造販売するUDV (Kenya) Limitedの53.68%を取得する。買収金額はあわせて30億ドルとなる。
EABLが製造・販売している商品のうち、Diageoのブランドであるギネスビールやスピリッツ、清涼飲料水は長期ライセンス契約を締結して引き続き販売する。アサヒホーディングスはスーパードライ、Peroni Nastro Azzurro、Pilsner Urquell といった自社のビールブランドを投入する予定である。EABLの上場は維持し、残り35%の公開買付は行わない意図を示している。ケニア競争当局、ウガンダの所管当局、タンザニア公正競争委員会からの企業結合規制承認の取得を得て、買収は2026年後半に完了する予定である。
今回の取引においてEABLの企業価値は6,189億ケニアシリング(7,400億円)と評価されており、これはナイロビ証券取引所における同社の時価総額1987億8,000万ケニアシリング(2,300億円)の3.1倍に相当する。
※1ケニアシリング=1.2円(モーニングスター、3/23)
家電を製造販売する東芝ライフスタイルが、2025年末までに、エジプトの家電大手El Araby Groupとのすべての契約を正式に終了する。El Arabyが発表した。
El Araby はあわせて、家電、電子機器および関連部品の製造に約5億ドル規模の新規投資と戦略的パートナーシップを進める方針を明らかにした。具体的な内容は明らかではないが、同社はすでに、日本のシャープおよび日立、イタリアのLa Germaniaと米Hoover、中国のTCLといった家電メーカーと提携している。自社ブランドとしてTornadoとKajitoを展開している。Kajitoにはオンキョーがサウンドシステムをライセンス提供している。
家電分野以外にも、台湾のコンプレッサーメーカーRechi、韓国の鋼材商社SHIN Steelと提携し、東洋一通商とは2025年に産業用ガラス工場を立ち上げている。
九州電力の子会社キューデンインターナショナルが、UAEの再エネ開発AMEA Powerと共同で、エジプトに600メガワット時の蓄電池システムを備えた1,000メガワットの太陽光発電所を建設する。現時点で単一施設としてアフリカ最大となり、Aswan県に建設される。建設資金として、IFC(国際金融公社)がリードするコンソーシアムから約5億7,000万ドルの融資を確保した。
プロジェクトは7億ドル規模で、AMEA Powerが60%、キューデンインターナショナルが40%を出資する。コンソーシアムは、イタリア預託貸付公庫(CDP)、オランダ開発金融公庫(FMO)、ドイツ投資開発公社(DEG)、英国際投資公社(BII)、OPEC開発基金、ヨーロッパ・アラブ銀行(EAB)らが参加する。
稼働が開始すれば、年間300万メガワット時以上の電力を発電することが可能となり、これは50万世帯以上の消費量を賄うことができる。発電した電力はエジプト送電公社(EETC)との電力購入契約に基づき販売される。
郵船ロジスティクスグローバルマネジメントが、Africa Global Logisticsのケニア子会社 AGL Kenyaと合弁事業契約を締結した。ケニアに新会社を設立し、東アフリカにおける海上・航空貨物輸送、複合一貫輸送、コントラクト・ロジスティクス、通関業務を担う。合弁設立により、郵船ロジスティクスのグローバルフォワーディングおよびサプライチェーン機能が、AGL Kenyaの地域ロジスティクスと統合される。
両者は2025年4月に覚書に署名していた。
