国別情報 エジプト
エジプトは、地政学的に重要な位置にあり、それがゆえに独自の統治体制を打ち立ててきた国です。強権的な政治は一方で、早い意思決定や投資を促してきました。どのような国か、解説しています。

(画像は日立レールが改修するエジプトアレキサンドリアの二階建て路面電車路線)
毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。
東北電力のエンジニアリング会社ユアテックが、エジプトの新・再生可能エネルギー庁(New and Renewable Energy Authority、NREA)から、エジプト紅海沿岸のHurghadaに20メガワットの太陽光発電所と蓄電池施設を建設する契約を受注した。受注額は75億円となる。円借款による事業で、エジプトの太陽光発電所EPC(設計・調達・建設)会社Solar Installerと建設会社Redcon Constructionとのコンソーシアムによる受注となる。
Hurghadaにあるウインドファーム内に太陽光発電設備を設置する。20メガワットの太陽光設備と28メガワットのリチウム蓄電池設備を設置し、年間約4万8,000メガワット時の電力を発電する。
エジプト政府は、総発電量に占める再生可能エネルギーの割合を2030年までに42%を超え、2040年までに60%まで引き上げるという計画を発表している。
豊田通商が、カーボベルデにおける海外淡水化プラントおよび送水網建設工事を受注したと発表した。円借款による事業で、事業総額は約152億円となる。同社がアフリカにおいて海水淡水化プラント建設を受注したのは2022年のセネガルについで2件目となる。
カーボベルデの約半分の人口が暮らすサンティアゴ島の北部に1日5,000立方メートル、北部に1日10,000立方メートルの海水淡水化プラントを建設し、既存の送水網と接続する。
日立製作所の英鉄道子会社日立レールが、エジプトの港湾都市Alexandriaの軌道路線の近代化に向けた鉄道システムの導入と路線改修を行う業者に選定された。エジプトの建設会社Hassan Allam ConstructionとArab Contractorsの合弁企業から受注した。
信号・通信システム、運行管理センター、監視制御・データ収集システムを設置し運行時間の短縮や輸送能力の拡大を図るほか、CCTVとアクセス制御を備えたセキュリティシステム、乗客情報システム、車内設備、24の駅と13.2キロメートルにわたる路面電車線路の改修も行う。これら工事により、60分の運行時間は35分に短縮され、運行速度は時速11キロメートルから時速21キロメートルに向上し、運行間隔は9分から3分に短縮されるという。収容可能乗客数は片道1時間あたり最大1万3,800人となり、現在の4,700人から大幅に増加する。
同軌道路線は1863年から運行される、中東・アフリカ地域で最も古い電気路面電車となる。1960年代に改修されたのが最後であるが、いまも2階建て路面電車を定期運行している。
JICAが、プライベートエクイティー英Helios Investment Partnersのアフリカの産業育成を対象とした5号ファンドに、LPとして出資契約を結んだ。出資額は5,000万ドルで、IFC(国際金融公社)やEIB(欧州投資銀行)、ドイツ復興金融公庫(KfW)傘下のDEGらとの共同投資となる。5号ファンドの目標ファンドサイズは7億5,000万ドルとされる。
今回の投資は、JICAの海外投融資の一環であり、8月のTICAD9で発表された今後3年で官民総額15億ドルをアフリカの社会課題解決に投資する「JICAアフリカインパクト投資イニシアティブ(IDEA)」のフラッグシップ案件となる。
JICAは新興国での民間投資を立て続けに行っている。アフリカを対象とするNovastar Venturesの3号ファンドに1,000万ドル、インドのインパクトファンドAavishkaarに4,000万ドル、ラテンアメリカ向けにIDB Invest(米州開発銀行)に10億ドルを拠出し、メキシコのDalus Capitalの3号ファンドにも投資している。
