- アフリカのビジネス環境
アフリカにおける日本企業の動き(2019年7月)
(シャープの家電@タンザニア、撮影ABP)
毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。
- アフリカにおける日本企業の進出事例の一覧は、「日本企業のアフリカ進出動向と事例」からご覧ください。
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【ケニア】豊田通商がケニアで太陽光発電ミニグリッド事業を行うPowerhiveに出資(7/5)
豊田通商がケニアでミニグリッド事業を行う米Powerhiveに出資した。第三者割当増資に参加し、約10%の株式を取得した。
Powerhiveは2011年設立。太陽光発電システムと蓄電池を組み合わせた設備を地域に設置し、周辺の住宅や事業者へ電力を販売している。電力供給データはクラウドで管理され、顧客は電力使用分に応じてモバイルマネーなどで支払う。また、顧客に対して、養鶏家には孵卵器、農家へは灌漑ポンプ、住宅では電気コンロといった、電力を用いる家電や機材を購入するための小規模金融プログラムを提供している。
【ケニア、ウガンダ】豊田通商子会社CFAOと仏ミシュランの合弁を競争当局承認。ケニアとウガンダでプレミアムタイヤを販売へ(7/7)
ケニアの競争当局が、豊田通商子会社CFAOと仏タイヤメーカーミシュランの合弁企業の設立を承認した。ケニアとウガンダでプレミアムタイヤを販売する。CFAOが51%、ミシュランが49%を所有し、企業の統治機能は2つの会社に均等に分けられる。
ケニアとウガンダの人口はあわせて9,000万人を超える。乗用車、軽トラック用のタイヤを提供する。今後は、大型トラックや二輪車、土木用や農業用タイヤの輸入も予定している。
ケニアにおいては、Sameer Africaが唯一の国産タイヤメーカーであったが、2016年に生産を終了した。ケニアでは、Kingsway、Apollo、Pirelli、Dunlopなどの世界的なタイヤブランドが販売されている。中国などからの安いタイヤは、価格に敏感なドライバーから支持されている。
【南アフリカ】デンソーが南アフリカで日系自動車の補修部品販売やカーエアコンの修理を提供する新会社を設立(7/12)
デンソーが、かねてより資本参加していた南アフリカのSmiths Manufacturing(Smiths)と新会社を設立した。デンソーが株式の51%、Smiths社が49%を保有する。7月から事業を開始している。
同社はこれまで、Smiths社に25%を出資し、南アフリカでカーエアコンの製造や販売の拠点としてきた。新会社では、日系を中心とする乗用車および商用車向けの補修部品・用品の販売と、カーエアコンやディーゼルエンジン用部品等の修理等のサービスを提供する。
【ナイジェリア】大原薬品工業がナイジェリアの製薬大手Fidson Healthcareと戦略的資本・業務提携を締結、あわせて株主割当増資にて持株比率21.57%へ(7/19)
大原薬品工業は、ナイジェリア証券取引所に上場するナイジェリアの大手製薬会社Fidson Healthcareと戦略的資本・業務提携を締結した。あわせて株主割当増資に応じ、持株比率を21.57%まで増やし持分法適用会社とする。
提携において、大原薬品工業は、日本とFidson Healthcare間の医薬品や医療機器の貿易を支援する。
Fidson Healthcareはナイジェリアの大手製薬会社。ライツオファリングを行い新株予約権を既存株主に割り当てた。23億ナイラ(6億9,000万円)の調達を目指す。
※1ナイラ=0.3円(モーニングスター、7/19)
【ケニア】SOMPOホールディングスがSanlam Kenyaと戦略的提携を締結(7/22)
SOMPOホールディングスは、南アフリカの保険・金融企業Sanlam Groupのケニア子会社Sanlam Kenyaと戦略的提携を締結した。同社は2017年に損害保険ジャパン日本興亜を通じて、Sanlam Groupと損害保険の引受業務で提携している。今回の提携により、Sanlam KenyaはSOMPOの販売網とナレッジを活用を可能とし、SOMPOにとってはアフリカ、特に東アフリカにおいて、保険および再保険会社としてのポジションを強化する。
【ケニア】豊田通商ケニア子会社Toyota Kenyaが、人気車種ハイラックスの10月からの現地組立生産に1億ケニアシリングを投資予定(7/23)
豊田通商のケニア子会社Toyota Kenyaは、人気車種ハイラックスの2019年10月からの現地生産開始に向けて、1億ケニアシリング(1億円)の投資を予定している。同社は現在、トヨタ自動車のランドクルーザー、日野自動車のトラック、ヤマハ発動機のオートバイの現地組立を行なっている。
ハイラックスの初年度生産台数は500台以上を計画している。ハイラックスをテストケースとして、今後、他の乗用車の生産につなげる。8月までに部品が到着し10月末までには市場に投入する。現在はトヨタ自動車の協力を得てトレーニングを行っている。
Toyota Kenyaは、ケニア政府が進める新自動車政策の導入に期待している。新政策では、法的、制度的な規制の枠組みの整備や正規外部品の使用の禁止といった自動車産業の課題に対応する見込み。
ケニアにおける自動車の年間生産可能台数は3万4,000台であるものの、実際の生産台数はその5分の1の約6,000台に過ぎない。ケニアでの組立生産の最盛期は1980年代で、当時は年間1万3,000台以上が生産されていた。
【トーゴ】三菱商事がトーゴで、家庭用太陽光発電キットを含む電力サービスを提供する計画を明らかに(7/23)
三菱商事はトーゴで、オフグリッドソリューションを含む電力サービスを提供する計画を明らかにした。2030年までにすべての国民が電力アクセスを得るというトーゴ政府のCIZOプログラムに参加し、目標の達成に貢献する。
トーゴでは、すでに英BBOXXやSOLEVAがCIZOプログラムに参加し活動を行っている。
【南アフリカ】シャープ傘下のDynabook社が南アフリカでPCを発売へ(7/24)
かつては東芝のブランドだったdynabookブランドのラップトップコンピューターが、9月に南アフリカで販売開始となる。
最新モデルPortégé X30-FとTecra X40-Fの2機種で、Windows 10 Modern Standbyを搭載し、スマートフォンのように指紋認証による立ち上げ機能を持つ。WiFi 6も備え、高速で応答性に優れた接続と高密度のハイパー接続環境に対応するワイヤレス接続が可能。さらに、最新のBIOSとTPM 2.0から、最高水準のセキュリティを満たすように設計されている。