アフリカにおける日本企業の動き(2018年2月)

アフリカにおける日本企業の動き(2018年2月)

(写真は、ラインがスタートしたライブ動画配信サービスLine Liveのスクリーンショット(メイクアップ動画)ABP撮影)

毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。

【ケニア】LIXILがケニアで、簡易式トイレSATOを現地企業に生産委託し1,000シリングで販売開始(1/29)

LIXILは、簡易式トイレSATOをケニアで、現地のプラスチックメーカーSilafricaに生産委託し、1,000ケニアシリング(1,000円)で販売する。

SATOは、流す水の使用量が少なくて済み、既存の肥溜めに流すことができ、安価であることが特徴。トラップドアの技術を用いて匂いと害虫を防ぎ、安全で衛生的なトイレを実現できる。

人口の多くが住むケニアの遠隔の農村では、トイレへのアクセスが欠けており、伝染病の発生源となっている。

※1シリング=1.0円(ブルームバーグ、1/29)

【南アフリカ、ケニア、ウガンダ】阪急阪神エクスプレスが南アのフォワーダーIntraspeedを買収(2/5)

阪急阪神エクスプレスが、南アフリカのフォワーダーIntraspeedに出資し、株式66.7%を取得した。Intraspeedはケニアとウガンダにも子会社を持つ。

【ケニア】ホンダがケニアの二輪車組立工場を今後4年で拡張し、年間生産台数10万台へ(2/12)

ホンダが、ケニアの二輪車組立工場を今後4年間で拡張する。生産台数は現在の年間2万5,000台から10万台に到達させ、従業員も現在の70人から新たに150人以上を雇用する。ホンダの二輪車組立は、8億500万ケニアシリング(8億500万円)を投じ、2013年3月から開始された。2017年の販売台数は3万3,000台であった。

ホンダの潤滑油であるHonda Genuine Oilは、JXTGグループのJX Nippon Oil & Energy Middle East & Africa FZEとの提携のもと生産・販売されている。

【アルジェリア、エジプト、チュニジア、モロッコ】ラインが中東・北アフリカ12カ国でライブ動画配信サービスLine Liveのサービスを開始(2/15)

東京証券取引所・ニューヨーク証券取引上上場企業のラインが、インタラクティブなライブ動画配サービスLine Liveを、中東・北アフリカ地域で開始した。

日本で2015年に開始したLine Liveは、配信者が日常や音楽などをライブ配信し、視聴できるもの。2017年にドイツでサービスを開始、今回の中東・北アフリカが2地域目となる。開始国は12カ国で、アルジェリア、エジプト、チュニジア、モロッコの北アフリカの他、アラブ首長国連邦、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、バーレーン、ヨルダン、レバノンとなる。

あわせてマルチチャンネルネットワーク企業のKharabeeshと提携してクリエイターの育成を行う。

【タンザニア】ガリバーで知られる中古車販売会社IDOMが、タンザニアでUberと提携する形で中古車輸出を開始(2/15)

ガリバーの名前で中古車販売を行うIDOMが、タンザニアで米Uberと提携する。Uberの登録センターに同社が輸出する中古車のカタログを置き、運転手に購買を促す。数十台の実写を用意し実車確認もできるようにする。

IDOMは約1万台を抱える中古車在庫から、走行距離10万キロ弱の中古車を自社で輸出する。現地では日本円にして50万円前後で販売する。現地の銀行と組み、2~3年のローンを提供する。3年後にアフリカ10カ国以上に広げ、年間500億円の売上を目指す。

【ケニア】NTTドコモ海外子会社のDocomo Digitalがケニアの通信会社サファリコムと提携、Google Playでの購入にモバイルマネーM-Pesa による支払い受け付けを開始(2/23)

NTTドコモの海外子会社で英国に拠点を置くDocomo Digiitalが、ケニアの通信会社サファリコムと提携し、Google Playストアでのアプリやゲームのコンテンツ購入に、モバイルマネーのM-Pesaの利用が可能にしたと発表した。

サファリコムのモバイルマネーサービスであるM-pesaは、ケニアにおいて2,780万人のユーザーを抱えている。サファリコムのユーザーのうちスマートフォーンユーザーは1,300万人で、その多くはアンドロイドOSのスマートフォンやタブレットを使っている。Docomo Digitalの決済プラットフォームを通じて、これらアンドロイドOSユーザーはGoogle PlayのコンテンツのM-pesaで決済できるようになり、クレジットカードを持たないユーザーの購入が可能となる。

【ケニア】中古車輸出のBe Forwardがケニア市場に再参入(2/22)

中古車輸出のBe Forwardが、ケニア市場に再参入した。

ケニアでは、税務当局が一部の車両の輸入関税の引き上げを行い、政府は国内での自動車組立を促進するため輸入中古車の年限を現在の8年から5年に短縮しようとしているなど、中古車販売にとって厳しい局面が続いている。

Be Forwardは、自社サイトを通じて中古車や自動車部品を世界152カ国以上に輸出しているオンライン中古車輸出事業者。ケニアにおいては自営業者など個人に対してアフィリエイトモデルを提供し、代わりに販売活動を行ってもらうことで販売額に対してコミッションを払う販売方法を導入する。中古自動車に値上がりに対しては、価格の透明性を確保し、ディスカウントパッケージを提供する。

Kenya Motor Industry Associationによると、ケニアの自動車産業は2018年に15%の成長が見込まれている。ボルボ、プジョー、フォルクスワーゲンは、国内の自動車需要増に対応するべく組立生産を開始している。

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