アフリカにおける日本企業の動き(2016年6月)

アフリカにおける日本企業の動き(2016年6月)

毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。

【飲料】サントリー食品インターナショナルがグラグソ・スミスクラインのナイジェリア子会社の飲料製造・販売事業の買収で合意(6/2)

サントリー食品インターナショナルが、英製薬グラクソ・スミスクラインのナイジェリア子会社、GSKナイジェリアの飲料事業部門買収で、合意した。機能性飲料「ルコゼード」と果汁飲料「ライビーナ」をナイジェリアで製造・販売する。対象事業の売上高は約80億円となる。

サントリー食品は2013年に、英グラグソ・スミスクラインから飲料事業を買収していたが、ナイジェリアについてはGSKナイジェリアが製造・販売権を保有したままで、事業を委託する形となっていた。

【製造業】カネカがガーナに拠点開設(6/7)

ヘアエクステンション(頭髪装飾)用アクリル系合成繊維製造・販売のカネカが、4月、ガーナに駐在員事務所を開設した。欧州統括会社の傘下に置き、ヘアエクステンションのみならず他事業に関する市場調査や商機の探索を行う。同社にとってはじめてのアフリカ拠点となる。

【資源】丸紅がSyrah Resourcesとの間で、モザンビークにおける球状化天然黒鉛の日本・韓国向け独占販売契約を締結(6/10)

 オーストラリアのSyrah Resourcesがモザンビークで採掘し加工する球状化天然黒鉛に関し、丸紅が日本と韓国向けの独占販売契約を得た。球状化天然黒鉛はリチウムイオン電池の主原料。2018年以降に生産は開始され、生産量は年間最大50,000トン見込み。

丸紅はリチウムイオン電池分野において、蓄電池やリチウムイオン電池用材料の販売などを行っている。リチウムイオン電池の需要拡大により、原料の安定供給体制が求められていた。

【製造業】神戸製鋼所の子会社が、アルジェリアの製鉄会社向けに還元鉄プラントを受注(6/15)

神戸製鋼所の米国子会社Midrex Technologies社が、ライセンス供与先のエンジニアリング会社Paul Wurth社と、アルジェリアの製鉄会社Algerian Qatari Steel向けに還元鉄プラントを受注し、建設を開始した。天然ガスを使用する直接還元鉄製法では世界最大規模となる。アルジェリアでの受注は2015年6月に続き2回目。稼働は2018年11月の予定。

建設場所は首都アルジェから約375km東にあるベラーラ地区。還元鉄プラントで還元鉄生産後、直接温度を保ったまま次工程の電気炉に輸送される。最終的には約200万トンの棒鋼・線材が生産される見込み。

同社によると、アルジェリアでは、2014年の粗鋼生産量が約40万トンに対し、輸入鋼材が約600万トンと輸入鋼材の比率が高い。

【自動車】南アBidvest McCarthyが、いすゞトラックの販売店に投資(6/21)

南アフリカの自動車販売会社で、トヨタ自動車やいすゞトラックのディーラーであるBidvest McCarthyが、プレトリア東のGateway Industrial Parkの国道4号線を降りた場所に所在しているいすゞトラックの販売店に戦略的に出資した。

Bidvestグループは、貨物運送管理、物流サービス、港湾ターミナルオペレーション、海上・航空サービスを展開しており、いすゞトラックのラインナップは同社が貨物運送事業で必要とする車両条件に適しているという。

Isuzu Trucks South Africa側は、いすゞトラックの販売店は車両だけでなくサービスを売る拠点であり、この新しい取り組みは将来の事業展開に繋がると述べている。

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