- アフリカのビジネス環境
アフリカにおける日本企業の動き(2015年3月)
毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。
- アフリカにおける日本企業の進出事例の一覧は、「日本企業のアフリカ進出動向と事例」からご覧ください。
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【食品】豊田通商子会社のCFAOとビール会社のハイネケンがコートジボワールでの醸造所立ち上げで提携(3/16)
オランダのビール会社のハイネケンが豊田通商子会社のCFAOとコートジボワールでの醸造所立ち上げで提携する。
両社はすでにコンゴ共和国で20年にわたって合弁を組んでいるが、今回、コートジボワールにおいても合弁会社の立ち上げを検討しているという。工場の予定生産能力は、同国のビール市場推計270万ヘクトリットルの約半分である120万ヘクトリットルで工場用地としてアビジャン北部に約20ヘクタールの土地を探していると見られている。
もし計画が実現した場合、コートジボワールで最も古いビール生産大手Solibra(Castelグループ)は、約2年の間にBrasseries ivoiriennes(Eurofindグループ)とハイネケンの2社との競合に直面することになる。
【食品】丸亀製麺のトリドールがナイロビに「テリヤキ・ジャパン」をオープン(3/11)
丸亀製麺をはじめ焼き鳥などを手掛ける日本の外食産業トリドールが、ケニアの首都ナイロビに「テリヤキ・ジャパン」をオープンした。
メニューは、テリヤキチキンを使って現地風にアレンジした「Chicken Teriyaki Rice(テリヤキチキン・ライス)」(約637円)、「Chicken Teriyaki Sandwich(テリヤキチキン・サンド)」(約455円)、「Chicken Teriyaki Noodles(照焼きチキン焼きそば)」(約637円)などで、現地ファーストフードと同じ価格帯に設定している。
同社では2017年末までにケニア国内20店の展開を目指すとしている。
【製造業】UDトラックスがアフリカ南部8か国に農業・輸送用の商用車を新たに展開へ(3/15)
日本の商用車大手UDトラックスが、南アフリカをはじめジンバブエ、モザンビーク、ナミビアなどアフリカ南部8か国で新興国向け大型トラック「クエスター」の販売を始めることが明らかになった。
南アフリカでは以前から鉱山向けにクエスターよりも馬力が大きい車種を販売していたが、馬力が小さ目で排気量を押さえたクエスターでは、農作物や建設資材輸送での利用が見込まれている。南アフリカにある自社組立工場で生産し、アフリカで年内に350~400台の販売を目指す。
また日野自動車がケニアで、小型「300シリーズ」の組立・販売を開始した。同社はもともと都市間貨物輸送向けの中型車を販売していた。
米調査会社のIHSオートモーティブによると南アフリカのトラック市場は2019年まで2万台前後で安定的な需要が見込める。また、環境規制が強まる可能性を背景に、各社は日本製の需要増を見込んでいる。
【投資環境】JICAがアンゴラ向けに投資環境整備を条件として初めての円借款を供与と日経新聞が報じる(3/27)
JICAがアンゴラ向けに初の円借款2億ドルを実施すると日経新聞が報じた。
資金の使い道は定めないが、条件として、アンゴラが投資環境整備を行うことを課している。具体的には、(1)期限内に何度でも入国できる数次査証(ビザ)の発給開始、(2)海外送金の環境改善、(3)企業を設立しやすくする民間投資法の改正、に取り組むことを条件として設定している。アフリカ開発銀行も10億ドル規模を協調融資する計画だという。
5月をメドにアンゴラの財務相が来日し、交換公文に署名する。また、これとは別に、アンゴラ政府がインフラや日本企業の技術が活用できる学校の建設など総額250億円規模の事業を進め、日本に進捗状況を報告するよう定めた文書も交わす予定。
サブサハラアフリカではナイジェリア、南アフリカに続き第三の経済規模を持ち、石油やダイヤモンドなどの資源が豊富な同国には、商社やインフラ関連企業が投資先として注目している。
【水】国際協力銀行がスペインで日本企業が機器提供を行う海水淡水化プロジェクト向けに1,150万ユーロを融資(3/27)
国際協力銀行が、スペイン企業Abengoa の子会社でAbengoaグループの建設事業を統括するTeyma Gestión de Contratos de Construcción e Ingeniería, S.Aに対して、1,150万ユーロの融資を行う。クレディ・アグリコル銀行東京支店との協調融資で、協調融資総額は約1,910万ユーロ。
本プロジェクトは、国際協力銀行がアフリカで実施する初の水インフラ事業向けファイナンスとなる。
Abengoaグループがモロッコにおいて同国最大の海水淡水化プラント(日量10万立方メートル)を建設するために購入する機器に必要な資金の融資であり、今回の資金を活用して同グループは、三井物産プラントシステム株式会社(以下「MPS」)から東レ株式会社製の逆浸透(RO)膜や株式会社酉島製作所製の高圧ポンプ等を購入する。