
- アフリカのビジネス環境
毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。
日産がナイジェリアで、現地企業スタリオングループに生産委託を行う形で現地生産を開始することを明らかにした。これが実現すると、世界の大手完成車メーカーとしてナイジェリアに生産拠点を構える初めての企業になる。
来年初頭からの生産開始を目指しており、まずは大型ピックアップトラックの「パトロール」からの生産が予定されている。年間生産台数は45,000台とすることが計画されている。日産のカルロス・ゴーン社長は、同社はナイジェリアをアフリカにおける重要な生産ハブにするための準備をしていると述べている。
同社は、2016年までにアフリカでの販売台数を現在の約2倍にあたる22万台にまで引き上げる計画を有している。日産とスタリオングループは、これまでも自動車販売で提携関係にあった。
エンジニアリング会社の千代田化工が、三菱商事の子会社エムピーディーシー・ガボンがガボンで行っている石油開発事業の25%株式を取得することで合意した。
エムピーディーシー・ガボンの株式を100%所有する三菱商事が、同社株式を千代田化工に譲渡する。同社は2001年に設立され、石油・天然ガスの探鉱・開発事業を行っており、ガボンの海上油田2鉱区(ボードロア・メロー鉱区、ロチェ・イースト鉱区)の権益をそれぞれ50%保有している。現在の生産量は、エムピーディーシー・ガボン社の持ち分ベースで日量4,000バレル。
三菱商事はエムピーディーシー・ガボンが探鉱を実施していた別のングマ鉱区の事業からは、今年8月に撤退している。
伊藤忠商事がコートジボワールの経済中心都市アビジャンに現地法人を設立することを明らかにした。
今回のアビジャンでの現地法人立ち上げにより、サブサハラアフリカを東のケニア・ナイロビ事務所、南の南アフリカ・ヨハネスブルグ支店と併せて三極体制で事業開発を行っていくとしている。
アビジャンには伊藤忠商事の他、日本の大手商社では三菱商事が駐在事務所を構える。