- アフリカのビジネス環境
アフリカにおける日本企業の動き(2017年2月)
毎月、アフリカにおける日本企業の動きをまとめています。
- アフリカにおける日本企業の進出事例の一覧は、「日本企業のアフリカ進出動向と事例」からご覧ください。
- アフリカにおける日本企業の最新のニュースは、週刊アフリカビジネスで毎週紹介しています。ご購読を申し込むとメールで情報が届きます。
【東アフリカ】関西ペイントの連結子会社南アKansai Plascon Africaが、東アフリカの塗料会社Sadolinを買収することで合意(2/8)
関西ペイントの連結子会社である南アフリカKansai Plascon Africaが、塗料会社Sadolinのケニア法人、ウガンダ法人、タンザニア法人の3社を完全買収することで合意した。買収額は明らかにされていないが、東アフリカにおいてこの2年以上で最も大型の企業買収であるという。
これら3社合計の売上高は、2015年で8,550万ドル、営業利益は1,370万ドル。2016年の売上見込みは8,700万ドルとなる。3社は、世界塗料大手のオランダAkzo Nobelの製品を扱っており、ロイヤリティーを支払っている。かつてはAkzo Nobelが3社を保有していた。
Kansai Plascon Africaはアフリカの中間層拡大とインフラ支出の増加からアフリカ市場の成長に前向きな見通しを持っていると述べている。塗料事業は全ての産業の成長に関連して動くものだという。今回の買収は、自動車塗装から、新興国において強固な成長領域である列車や産業機械用のなどの塗料へと多様化するための同社の戦略の一端である。
関西ペイントは、企業買収を通じて世界の塗料会社の3位以内に入ることを目指すと表明していた。アフリカで積極的な買収を行っており、2016年はナイジェリアで塗料会社を買収した。今後、ナイジェリアを拠点にガーナ、セネガルなどの西アフリカにもビジネスを拡大する。
【ケニア】いすゞ自動車が、米ゼネラルモーターズからケニアの商用車生産・販売会社を取得し連結子会社化(2/28)
いすゞ自動車が、米ゼネラルモーターズの東アフリカ子会社General Motors East Africa(GMEA)の全株式57.7%を取得し、連結子会社化する。GMEAは、いすゞ自動車の中・小型トラック・バスの生産やピックアップトラックの輸入販売を行ってきた。買収に伴い、2017年4月から社名を「ISUZUEASTAFRICA」に変更する予定。
GMEAの生産能力は年間1万1,000台。2016年の出荷台数は約3,300台で、売上高は約200億円だった。GMEAはケニアの新車販売市場におけるシェアを伸ばしており、2016年は35%を占めている。一方、その売上の95.6%はいすゞ車によるものだった。
ゼネラルモーターズは持分売却に伴い、これまでGMEAに委託していたシボレーの販売代理も解消する。他の株主構成は、政府系ICDCが20%、投資会社Centum Investmentsが17.8%、伊藤忠商事が4.5%となっている。
【ケニア】三菱日立パワーシステムズと三菱商事などが、ケニアで地熱発電設備をフルターンキー契約で受注(2/28)
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)が、三菱商事並びにH.Young & Company (East Africa) と共に、ケニア発電公社(Kenya Electricity Generating Company、KenGen)から、出力7万キロワット級の蒸気タービンおよび発電機などを含む発電設備を2系列、計14万キロワットをフルターンキー契約で受注したと発表した。地熱発電所オルカリアVに納入するもので、地熱発電設備の設計の他、蒸気タービン、発電機、復水器といった設備一式を供給し、据付・試運転を行う。運転開始は2019年が予定されている。
KenGenは2018年末までに地熱発電を送電網に接続するために、オルカリア Vの14万キロワットの発電所建設を2016年7月には開始したいと述べていた。KenGenは2020年までに20億ドル以上を費やし、ケニアの発電容量を720万キロワット追加することを目指している。そのほとんどの発電資源は地熱であるという。
オルカリアVには、日本政府が円借款として約460億円を融資している。