アフリカにおける調査
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日本企業の知名度は?日本と中国どちらのブランドとして認知されているのか
アフリカビジネスパートナーズの自主調査として、日本企業のブランドの認知率と日本のイメージについて調査しました。
「アフリカは親日なのか?」-よく聞かれる質問です。アフリカにおける日本のイメージはとても良く、初対面の人からは歓迎されることの方が多いです。良くも悪くも歴史的な関係性が強くないため、ビジネスにおいて過去の遺恨などによる障壁を感じることはありません。ただし、その裏返しで、日本は身近な存在ではありません。日本のイメージは、「技術に優れている」「戦後の経済発展」「規律が効いた人々」といったものですが、そのイメージは長らく更新されていないように見えます。「よく知らないが、印象はいい国」ーアフリカにおける日本を表すとこうなります。
アフリカで「日本企業は素晴らしい」と言う人によく出会う。具体的にどんな日本企業を知っているかと聞くと、「トヨタ」と答える。「トヨタの車は素晴らしい」。「ほかに知っている日本企業は?」と聞くと、次に出てくるのが「JICA」だ(企業じゃない)。3番目はもう出てこない。
南アフリカで現地の人から言われた。「君は日本人っぽくない。」なぜそう思うのかと聞くと、「自分は日本人を見たことがあるが、髪の色は全員茶色だ。君のように黒い髪じゃない」。彼は、これまで日本人を見たことが一度しかなかった。2010年に南アフリカで行われたサッカーワールドカップで、日本人サポーターを見たのが最初で最後だったのだ。
実際のところ、日本企業の名前は、どの程度知られているのでしょうか。また、アジアの国としては中国の存在感が高いなか、日本に対してどのようなイメージを持っているのでしょうか。
アフリカで実際に活動している・知られている日本企業を広範に取り上げ、対象としました。日本企業にとって、国別や属性・所得階層別の分析が可能な、事業活動に役立つデータを取得することを目的に調査を設計してています。
まずは企業の知名度を聴取し、あわせて、アフリカでは日本と中国が混同して認識される傾向にあるため、「日本のブランド」として認識されているのかについて確認しています。加えて、イメージワードを提示し、それが日本にあてはまるのか、中国にあてはまるのかを聴取し、事業活動の前提となる国に対して持たれているイメージも調査しました。
トヨタ、スズキ、いすゞ、ホンダ、ヤマハ発動機、ヤマハ(楽器)、ソニー、ニコン、キヤノン、パナソニック、東芝、シャープ、サントリー、ダイキン、資生堂、花王、ユニ・チャーム、富士フイルム、JT、ソフトバンク、楽天、任天堂、ユニクロ、JICA
なお、Alibaba、LG、Samsung、Tecno(中国携帯端末メーカー)、Softcare(中国おむつメーカー)、名創優品(メイソウ、MINISO、中国雑貨チェーン)は日本企業ではないが、対照として加えた
日本にとってアフリカの国々との関係構築は、経済上のみならず外交上も重要であるという観点に立つと、消費財などのより身近な製品を扱う民間企業や個人のアフリカ進出が活発化し、自動車、電機以外の企業も知られるようになることが、日本に対するイメージの刷新、良いイメージの拡大に有効であるように思われます。
例として、南アフリカの調査結果の一部をご紹介します。
南アフリカには、トヨタ、スズキ、いすゞ、日産などが古くから工場を持つ。またソニーはかつて音響機器でヒット商品を出したことがあり、キヤノン、東芝、パナソニックも現地法人を設立している。
関連記事:南アフリカで自動車工場を持つ日本企業(アフリカの自動車生産の概要)
このような背景からか、南アフリカでは、自動車、電機メーカーが9割以上の知名を得ている。一方で、消費財メーカーの知名度は低い。
それぞれの企業ブランドについて、日本の企業と思うか、中国の企業と思うか、質問した。
近年アフリカで躍進しているスズキはトヨタ以上に「日本ブランド」だと認識されているが、キヤノンやニコンのように、知られているものの、中国ブランドだと認識されているブランドもある。
日本に対しては、自動車、本物、クール、長持ちといったイメージがもたれている。
「信頼できる」は51%と意外と低いが、中国よりは高い。一方で、「製造業に強い」は中国の方が大差をつけて優位となっている。
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アフリカにおける日本企業ブランド調査(2022年)ダウンロード今回の調査対象である、南アフリカ、ケニア、ナイジェリア、エジプト、コートジボワールは、アフリカでビジネスを行う際にまず検討するべき「BIG5」です。これらの国で、日本の企業ブランドがどう捉えられているのか、自社はどのような戦略をとるべきか、検討するにあたって当調査の分析が役に立ちます。
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